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教育問題について アーカイブ

2008年04月21日

季節はめぐる:自己満足と自尊心のあいだ

先日の高校PTA理事会でのこと・・・

ある保護者の発言

「T高校普通科よりも本校理数科のほうがレベルが低い?! という風評で、

子どもに心理的動揺が・・・」

山梨県の高校は、理数科/文理科/英語科等の専門学科のレベルが一番上で

あると言われている。 そのあとに、普通科→商業・工業等の専門学科高校や総

合学科高校が学力的なレベルでは順次続いてゆくとされている。

また、実際には伝統ある工業高校や商業高校は新興普通高校よりもレベルが

高いのであるが。


発言されたのは、お子さんが理数科に通われている保護者のかたである。 

新府の桃と菜の花競演

昨年より山梨県では、普通科が全県一区になったため、交通の便がよく

進学率も高いとされる、いわゆる人気校に志望が集中し始めている。


1次試験では高レベルであると考えられている高校に、敬遠による定員割れ

が生じ、1次試験時に人気校受験に失敗した生徒が2次試験を受験し、

結果的に合格してしまったと言った逆転現象が生じたことによるのである。


先ほどの保護者の発言に違和感を感じている自分。

「何はともあれ、劣等感の中で学校生活を送らせることは、避けたいことです」

という先生の発言に、その正体がはっきりした。

所属している集団のレベルやレッテルの中にしか誇りをもてないことこそが、

問題なのであって、所属集団(高校)がどこであれ、実は自分という存在に

誇りを持って生活することこそが大事なのだと、親も教師も彼等に接する

べきなのだ。


自分の中では、ずいぶん前に解決したはずの命題なのに、いつのまにか

またいつかきた道を歩んでいる・・・。

そんなことに、ふっと気づかされた瞬間でもありました。

季節はまた、同じように巡ってくるのです。


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2008年08月14日

未来のパティシエール達

8月に入ってすぐの休日。

我が家の菓子職人たっての希望で、国立にある製菓専門学校

エコール辻」の体験入学に付き添い参加してきました。

未来のパティシエールたち

実際の進路選択は、まだ何年も先のことだけれど、その道の具体的な

厳しさや楽しさを教えてもらい、製菓実習を体験できたことは、とても

よかったようです。

上手に生地を整形します

卵の割り方、生クリームの泡立て方、カスタードクリームづくり、生地の焼き色の

確認やお皿への飾りつけの仕方など、本を読んでも実際の勘所は、なかなか

わからないようで、先生方から直接学べるのは、やっぱり貴重な体験のようです。

オムレット・ア・ラ・ヴァニーユ

「オムレット・ア・ラ・ヴァニーユとマンゴーシャーベット盛合わせ」の完成です。

付き添いの親用のお皿も用意してくださり、とてもおいしくいただきました。


「いかに美味しいものをたくさん食べるか」・・・

これが、もっとも大切な勉強だそうです。メタボ体質の中高年にはちょっと

恐ろしいお話でした(笑。


大勢の未来のパティシエとパティシエールたちの将来が楽しみです。

とても親切に教えてくださった先生方、本当にありがとうございました。


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2008年09月01日

子どもたち まきばに憩え!

若い牛達は、育成のために夏の間、まきばに放たれる。

そこには豊かな青草があり、広々とした空間があり、おいしい山の空気と水

そして、たくさんの仲間たち・・・。

強い陽差しや雨が降れば、木陰に憩い、ただこの季節を謳歌している。

まきばにて

本当に困ったときには、守ってくれる牧童が、遠くから見ていてくれる安心感。

子どもたちから、こういう環境が失われて久しい。

夏のまきばの季節があるからこそ、働く時代や冬の時代に立ち向かってゆける。


たくさんの牧場が観光地化して、お土産物屋さんや遊園地のようになっているなかで

ここには、草と木と山と空気だけにかこまれた若い牛たちだけが、いました。


人間のこどもの世界にも、こんな場所が残ってくれていると、いいのだけれど。


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2008年11月08日

強歩大会のお手伝い

11月6日 二男の通う高校の強歩大会があり、お手伝いに参加しました。

学校から八ヶ岳に向かい折り返す、標高差600m程の難コース。

全長、男子は約30km、女子は25kmのコースでした。

都会ほど車が多いわけではないが、車道もコースにはいっており、安全確保と

交通指導が主要な任務でした。

私の担当は、男子25km/女子20km付近の、第二検印所。

2008hokuto-kyouho1.jpg

男子は9;30、女子は9:50にスタートし、それぞれ2時間程度でトップの生徒が

入ってきました。

先生方は、一人で黙々と走る生徒には、「一人で戦っているか、頑張れ!」と

声をかけ、何人もの仲間とあるいている生徒には、「体調は、大丈夫?」と

一人ひとりの体調に気を配っていました。

2008hokuto-kyouho2.jpg

生徒たちは、晴れ渡った青空のもと、早々散り始めた紅葉を踏みしめつつ、検印所に

用意してあった麦茶で水分補給をし、氷砂糖を口に含んで元気よくまたコースに戻って

ゆきました。

2008hokuto-kyouho3.jpg

昨年は大会の直前に、下校途中の交通事故で生徒の一人が亡くなるという不幸が

あり、中止になった大会だっただけに、事故だけが心配だったのですが、全員無事

大会を終了することができたようで何よりでした。

途中棄権の生徒もいたようですが、若い時に困難にチャレンジする経験は得がたい

ものです。そういう意味でも、強歩大会が存続されることは、よいことですね。


企画運営に当たられた先生方、協力された大勢の保護者の方、参加した生徒諸君、

本当にお疲れ様でした。

そして、完走おめでとう!

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2009年02月04日

キャリア教育実践プロジェクト

国の施策の中で、義務教育段階からのキャリア教育を推進するプログラムが

実施されています。今回のプロジェクトは、3年計画の最終年度とのこと。

青空に咲く白梅:2008不老園
青空に咲く白梅:2008年2月『不老園:甲府不老園も1日、開園したそうです。


3日、山梨県の教育委員会主催で、支援会議が開催され、今年度の取組み

について、指定を受けた中学校からの報告会がもたれました。

どの中学校もおおよそ、2年生の夏休みなどを利用して、3日から5日程度、

企業や役所の仕事体験に参加。事前指導をうけ、体験し、事後のお礼状送付

まで、一連の取組みを行っています。

学校の先生方は、受け入れ先企業の確保や体験中の職場訪問など、事前

事後にわたってご苦労されているようですが、生徒たちの事前事後アンケート

によれば、多くの生徒が将来の職業についてより真剣に考えるようになったり、

仕事に真剣に取り組む地域の大人の姿に刺激を受けた様子がうかがえました。

取り組む仕事についても、地域の伝統技術の体験や農林業への取組み、

また、学校隣接の町の介護福祉施設での体験など、地元密着の内容が積極

的に取り込まれ、地域とともに歩んでゆこうとする学校の姿が鮮明でした。

これらの実践には、キャリア教育の本来の意味や今後の可能性について、十分

示唆に富む内容が含まれており、貴重な実践例と感じました。


キャリア教育について、考えるところを次回以降も、書いてみます。

                                         (つづく)

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2009年02月08日

キャリア教育実践プロジェクト(その2)

前回のキャリア教育に関わる話のつづきです。

推進会議に参加されていた、ある委員さんのお話


「私は、子育てに失敗しました」と前置きをして、こんな話をされました。

ある外国の方と話をしていたら、その国では、「18歳(高校卒業時)までには、炊事、

洗濯、芝刈りなど家事一般について、独立して生活をするために必要なことは、

すべて教え込むことが、常識である」といわれ、大学に入学した自分の娘が、

それらのことができないことに思いをはせ、「独立した大人として必要なことを

教えてやらなかったと言う意味で、失敗の子育てでした」と、反省の弁を述べ

ておられました。

春の空と茅が岳

多かれ少なかれ、最近の日本の家庭では、似たような状況があるのでは

ないでしょうか。子どもが部活動に参加していれば、部活動優先で親が弁当の

準備や洗濯ばかりか送り迎えまでやってやるのが当たり前。

ようやく部活動を引退したと思えば、今度は受験勉強だということで、当然勉強が

最優先になる・・・。

でも本来彼らは、学生である前に家庭人の一人なので、本来は彼らにも家庭人と

しての家事分担があってしかるべきなのです。彼の国では、家事分担を果たして

から学校に行き、もしくは、家事分担の責任を果たしてから宿題に取り組むことが、

当り前なのだそうです。

考えてみれば、これはしごく当たり前のことなのですが、私たちの国では、この

当たり前のことがまったくできていないのです。

自分の果たすべき家事も果たしていない日本の子どもたちに、職業について考え、

また自分の適性について考えるためのキャリア教育を学校が主体でしなければなら

ないことの困難さ・・・想像に難くはないでしょう。

家庭の中で、教え育てる内容は大変重要で、いってみればキャリア教育の基礎とも

いえるものなのです。

働くこと:タンポポと蜂

職住の環境が分かれて久しい日本ですが、職住が一致している仕事の方でさえ、

自分の子どもに親の仕事を十分理解させていない・・・。むしろ、親の後は継ぐな・・・

といった、負のメッセージを子どもに発しているのではないか・・・そんな不安が頭を

もたげてきます。                           (さらにつづく)

                                   
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2009年02月11日

キャリア教育実践プロジェクト(その3)

キャリア教育について考えるの第3弾。そして、ひとまずの区切りです。

首都圏に近いということもあり、山梨県民は昔から中央志向が強いように思います。

われわれの時代ももっと昔も、優秀な若者は、東京はじめ首都圏の最高学府への

進学を希望し、学者や官僚への道を目指し、あるいは大企業へ就職。いわゆる出世

街道を歩むことが、親や親戚や地域の期待でもありました。

昔のような地域の地縁血縁が影を潜めた最近も、その傾向は変わっていないように

感じます。

たぶん多かれ少なかれ、地方にはこうした風潮が残っていると思いますが、山梨では

それを強く感じます。

武田の統治下の民衆感情を配慮してか、江戸の治安を維持する上での地理的重要

性を配慮してか、幕府直轄統治であった江戸時代300年の歴史が強く影響している

のかと想像したりもします。

東京御茶ノ水界隈

たいがいの親は、子どもを普通高校に進学させ、その上で東京周辺の大学に進学

させたいと考えているように思います。いつかは帰ってきてもらいたい親のホンネとは

裏腹に、子供たちは上京し就職し一家を構えて、他県の住人になってしまうわけです。

田舎に残るのは、年老いた親と手に負えなくなった祖先が残した田畑。

そして、やっぱり田舎で親を看なければ、と思う心優しい長男、長女。

極論ですが、そんな構図が目に浮かぶのです。

新府城址から八ヶ岳方面を望む

教育に携わっていた当時、うれしかったのは、教え子が同じ教育の道にすすんで

くれたこと。いってみれば跡継ぎができたようなもので、これは教育に携わるものの

特権でした。

仕事の面白さや、大変さや、生きがいを感じている生身の人間が、生身の人を育

てるわけですから誰にもまして影響を与えることができるし、またその成果が教師を

目指すという目に見える形で現れるわけで、教師にとっては最高の贈り物なのです。


翻って、血肉を分けた自分の子どもが、親の職業を誇りに思い、親と共に田舎で

生活することを選び取ってくれるとすれば、親にとってはこれが何よりの誇りであり、

喜びのはずです。

本来親には、学校の先生以上に、自分の子どもに影響を与え自分の跡継ぎとして

育てる特権があります。収入がたとえ少なかろうと卑下することなく、生活者であり

親であることの責任と誇りにおいて、自信を持って自分の子どもを自分の跡継ぎに

育て上げること。

親のそうした強い思いが、家庭教育の実質となり、学校教育を支え、やがては地域

経済も支えてゆくのだろうと思います。

キャリア教育の実質は、そうした地に足の着いた活動の中で、はじめて花開くのでは

ないかと考えています。


企業としても、社会的責任を果たすという意味で、子どもたちの就業体験を受け入れる

ことが必要だと思っています。

企業と学校と家庭の三位一体の中で、きたるべき地域未来の担い手をしぶとく育てて

いきたいものです。


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2009年03月12日

ある高校の卒業式

3月11日

甲府のある県立高校で、卒業式が開かれました。
一般的には、3月1日が県立高校の卒業式なので、おそらく一番遅い卒業式だった
のではないかと思います。

卒業証書授与式次第

昭和の中ぐらいに建てられたと思われる体育館、校舎。
3月とはいえ、寒さが厳しいなか、温風を噴出す大型ヒーターが4台ほどフル稼働して
いましたが、隙間風の防ぎようもありません。今年の暖冬が、味方してくれました。

130余名の卒業生たちの中には、在籍8年という方もいたそうです。
式の間中、卒業生のお子様でしょうか、会話している声が聞えまていました。
在籍8年?子ども?・・・
そうなんです。
定時制課程と通信制課程の合同卒業式でした。

「高校高校いうなよ!お母さんだって高校卒業していないじゃないか。」
反抗期を迎えた息子の一言に、「一念発起して入学しました・・・
あきらめない、努力し続ける後姿を見てもらいたい!]
そんなふうに卒業文集につづっていた、お母さん生徒さんも、いました。


色々な思いの中で、入学し、働きながら学んできた数年間。
人一倍の苦労や支えてくれた方たちへの感謝の言葉が絶えませんでした。

先生方も、他の学校では得られない多くのことを学びながらの日々だったようです。
「考え方が変わりました。」そうおっしゃりながら、涙する先生方も輝いていました。

卒業記念写真

入学時70数名いた通信制過程の同期生のうち、
今回の卒業は20数名だったそうです。
この数字が語っていることをしっかり受け止めたいと思いました。

だからこそ、卒業した皆さんには、もう一度、万雷の拍手を送りたいと思います。


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